Resources:Episode 24 Draft 2 (Translation)

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The second draft of Episode 24. Originally fetched from http://homepage3.nifty.com.wstub.archive.org/kyrie/story24-2-1.htm

See also: Resources:Episode 24 Draft 1 (Translation)


English Translation

(needs to be done)


Original Japanese

新世紀エヴァンゲリオン 第弐拾四話「最後のシ者」(第弐稿)

○(F・I)ネルフ本部・司令公務室


碇、冬月の前に立つミサト。


ミサト: 「(驚いた様子で)フィフス・チルドレン・・・・・・ですか!?」

碇: 「ああ、5人目の適任者がまもなく届く。弐号機のパーソナルデータはセカンドからフィフスに書き換える」

ミサト: 「では、アスカは・・・・・・?」

碇: 「役に立たぬものをいつまでも置いておくわけにはいかぬ。適当な時期にドイツに送還してくれたまえ。話は以上だ」

ミサト: 「・・・・・・」

碇: 「何か言いたいことがあるのか」

ミサト: 「いえ・・・・・・。失礼致します」

冬月: 「フィフス・チルドレン。おそらくゼーレのスパイだな」

碇: 「マルドゥック機関を通さず、直接送り込んで来た」

冬月: 「やつらも相当焦っているな」

碇: 「しばらく様子を見るさ。死海文書によると、まだ最後の使徒が残っている」


「 最 後 の シ 者 」


○秦西名画のごとき欧州の田園風景(アスカの夢)


学校帰りのアスカ(12歳)が目を輝かせ、家に向かって駆けて行く。


○家・中


喜色満面のアスカが飛び込んでくる。


アスカ: 「ママ! 私、選ばれたの! 人類を守るエリートパイロットなのよ! 世界一よっ! 」


と鞄をソファーに置き、家の中を歩き回る。


アスカ: 「誰にも秘密なの。でもママにだけ、教えるわね! いろんな人が親切にしてくれるわ。だから、寂しくなんかないわ」


だが、ママからの返事はない。
つけっ放しのテレビの音声が聞こえてくるだけだ。


アスカ: 「(少し不安な表情になり)だから、パパがいなくなっても大丈夫。寂しくなんかないわ」


どこにもママはいない。


アスカ: 「ねえママ、どこにいるの! ママ! ママ!」


いきなりドンドンドンドン! とドアを叩く音がINする。


ミサト: 「アスカ! アスカ!」


○ネルフ本部地下・居住区域・アスカの個室


バーン! とドアが蹴破られ、ミサトと救急医療班の数名が飛び込んでくる。


ミサト: 「アスカ・・・・・・!」


アスカは部屋の片隅に膝を抱えて座り込んでいる。目は虚ろで落ち窪み、頬の肉は削げ、唇は白く変色し、まるで別人のようだ。
ペンライトでアスカの瞳孔の反応や舌の状態を確認する救急医療班の男。


医療班の男: 「水も食料も摂ってなかったようですね。ひどい脱水症状を起こしています。至急、入院が必要です」

ミサト: 「アスカ! あんた、こんなことして、死ぬ気!?」

アスカ: 「(かすれて)もう、ここにいる理由はないもの・・・・・・私が生きていく、理由もないわ・・・・・・」

ミサト: 「——」


ストレッチャーが運ばれ、アスカはその上に乗せられる。


○同・廊下


02の部屋からアスカを乗せたストレッチャーが運び出される。
やや遅れて、ミサトが出てくる。
ミサト、廊下にシンジが立っているのに気づく。


シンジ: 「どうしたの?」

ミサト: 「何でもないわ。アスカの調子がちょっと悪くなっただけ。大丈夫だから」

シンジ: 「そう・・・・・・」

ミサト: 「じゃあ——」


と、ストレッチャーの後を追い、去って行く。


○ケイジ


冷却液に浸かっているエヴァンゲリオン初号機。


○初号機・エントリープラグ


塞ぎ込んだ様子のシンジ。


シンジ: 「(MONO)何でもないわ・・・・・・か。ミサトさんは本当の事を教えてくれない。アスカ、どうしちゃったんだろ。それに綾波・・・・・・」


インサート——一斉にこちらを向く、試験管に入ったレイたち。


シンジ: 「(ポツリと)母さん、父さんは何をしているんだ?」


何も答えない初号機。


○特別単独監房


薄暗くて狭い鉄格子の部屋にリツコが拘束されている。
幾筋もの革の紐で雁字搦めに捕縛されているその姿は、かつての凛然とした面影はなく、まるで魂の抜け殻のようだ。
コツ、コツ、コツ・・・・・・、やがて廊下から靴音が聞こえてくる。
仄かな明りに浮かび上がる碇の姿。


リツコ: 「(放心した様子のまま)猫が死んだの・・・・・・おばあちゃんの所に預けていた・・・・・・ずっとかまっていなかったのに・・・・・・突然・・・・・・もう会えなくなるのね」

碇: 「赤木博士、何故、ダミープラグを破壊した?」


リツコは答えず、薄笑いを浮かべたまま、目の前を見つめている。


碇: 「もう一度聞く。何故だ」

リツコ: 「あなたに抱かれてうれしくなくなった、から。それに、私が壊したのはダミーではないわ。壊したのは、レイ・・・・・・」

碇: 「何だと」

リツコ: 「アレは人間じゃないわ。人の形をしたモノ。だから死んだんじゃないの。壊れちゃったの。レイはあなたの玩具。もっとも私もあなたの玩具には変りなかったけど・・・・・・」

碇: 「——」

リツコ: 「司令が来たのは新しい玩具の調子が悪かったせいかしら。ここには馴染んだ玩具がありますからね。好きにしたらどうです。何でもしてさし上げますよ。あのお人形さんほど遊び心地はよくないでしょうけど」

碇: 「君には失望した」

リツコ: 「失望・・・・・・?」


突然、堰を切ったようにゲラゲラ嗤い出すリツコ。


リツコ: 「最初から何も望んでなかったくせに! 私には何も! 何も!」


ボロボロと涙が零れ、嗤いはいつしか嗚咽に変わっていく。
黙って立ち去っていく碇。
ガッシャーン! ドアの閉まる音が、リツコの泣き声を遮断する。


○ホール(夢)


エレベーターの前に立つシンジ。
開くドア。
その奥にレイ。
ステンレスの壁面が無数のレイの鏡像を映し出している。
レイと目が合い、硬直してしまうシンジ。


○シンジの部屋


パッと、ベッドから跳ね起きるシンジ


シンジ: 「・・・・・・」